風車候補地の現地確認でイノシシに遭遇することも・・・
今年の能登地方は雪が少なくて助かります。
今日は、我々が日常業務として行っている『風車候補地探し』についてご紹介します。
金沢の風力開発プロフェッショナル集団
リアル・デベロップメント株式会社です。
昨年の大雪とはうって変わって、今年は暖かい冬ですね。
能登地方の風車候補地の現地確認も、本来なら一番雪が積もり現地に入れない時期でも現地確認ができています。
平野部は少し雪が降っても、日中の暖かさで積雪はなく、こんなのどかな風景で、風車は発電を続けています。
それでも、風車候補地の標高が高いエリアにさしかかると、冬季はほとんど通行がないエリアが多く四輪駆動車でもスタックするリスクはあります。
携帯電話の電波も届かないため、必ず二人ペアで現地調査には行くようにしています。
雪道の運転にはみんな慣れていますが、冬季の風車候補地への運転は、路面状況に応じて早めの判断が必要です。
生い茂った木々と雪で、どこが道路かの判別が難しく、少しそれると崖といったところを車で入っていきます。
風車候補地の選定には、その土地の傾斜や広さ、木々の状態や、風車建設の搬入路の実現性などさまざまな課題に対する確認を行います。
このため、何度も何度も現地入りし、地権者様の特定に向けた事前調査を行います。
最近は、GoogleMapの発達により、上空からの写真などの入手性は大きく向上しましたが、やはり、現地に行かなければわからないことが多いです。
険しい山道を四輪駆動車で登っていき、これ以上は危険だと判断したところから先は、徒歩で現地に向かいます。
もともと、この土地は野生動物たちの生息地域です。
車を降りる際には、クラクションを鳴らして、熊やイノシシなどとの遭遇を防ぎながら、徒歩で奥深くに入っていきます。
足元を見ると、かなり大きな獣の足あとが無数にあり、そう時間が経過していないことがわかります。
足あとのサイズから想像するに、かなり大きなイノシシが数頭で歩いた道を私たちは歩いているようです。
風車候補地に進むと、近くで『ガサガサ』と、イノシシが動く音がします。
寒い山の中で、きっと食べ物の確保にも苦労していることでしょう。
きっと迷惑な訪問者なんだろうなと考えながらも、できるだけ刺激しないように、調査を終えて現地を離れます。
近年、能登地方ではイノシシが爆発的に増えているようです。
道の駅 のと千里浜でも、『のとしし大作戦』 として、確保したイノシシを廃棄するのでなくうまく活用する取り組みが進んでいます。
風車候補地探しをしていると、あちこちにイノシシ捕獲用の柵を見かけます。
幸い、近くに気配を感じる事はたびたびありますが、まだ現地で鉢合わせしたことはありません。
人間が再生可能エネルギーを生み出すために、山を切り拓き、野生動物の生息域に踏み込んでいくことは、なんらかの影響を及ぼすことは否めません。
しかし、この時期に積雪も少なく異常に暖かい気候になってきている地球規模の環境問題は、彼らにとっても生態系に大きな影響を及ぼしていることでしょう。
能登地方でのイノシシの爆発的増加にも、環境問題が影響しているかもしれません。
生きとし生けるすべての生き物が、地球と調和して生きられる環境づくりができたらいいですよね。
山で鉢合わせることがないようにいろいろ工夫しながら、今日も風車候補地探しに入るのでした。
最後までお読みいただきありがとうございます。